『クルマ屋さんが考える、自動車の値段って何だろう?』
昨日までのシリーズは一旦、中休みですm(_ _)m
また書きますよ、ネタはいっぱいあるんで^^
でも、書いているうちに「?」と思う事が出て来ました。
それについて、書いてみようと思います。
素朴な疑問
そもそもの定義
定価とは
ある品物について前もって決めてある売り値。
商品の決まっている値段。
値引とは
定価より安くすること。まけること。
と、辞書に書いてあります。
こんなことは、誰もが知っています。
「何を今さら・・・www」
という感じですね^^;
なぜ、「決まった値段」がある物を「定価より安くする」必要があるのでしょう?
値引は文化?
物を安くする背景って何でしょう?
- 少しでも(他社より)多く売りたい
- 商品を早く”現金化”したい
- 在庫を処分したい
まあ、どんな理由があるにせよ、売り手側は
「売りたい!」
という事ですよね。
そして、買い手側も同じ物を買うなら
「少しでも安い方が良い^^」
というのは、当然の心理。
だから、少しでも安くするために、価格交渉をする。
それがいつしか、”文化”となって、根付いてしまった。
定価 ≠ 買値
という図式が成り立ってしまったのではないかな?
と、考えます。
商談は"エンターテインメント”だ!
自動車を購入するのって、ある意味
『ビッグイベント』
だったりしますよね^^
よく
「家の次に高い買い物だよ^^;」
とか
「何年かに一度の買い物なんだから・・・^^;」
という話が、お客様の口から出て来ます。
だから
「自動車を購入すること自体を楽しみたい♡」
という思いがあるのだと思います。
その中で
『値引交渉』
がひとつの“目玉”になっているのは、言うまでもありません。
「安く買えたぞ!」
「営業スタッフに勝ったぞ!」
という思いになっていただくのも、購入時の要素になってるんですね、きっと^^
最初から、値引ありき?
昔々のお話
「○○は、値引を前提にしているから、定価を高く設定してるんだ」
そんな事を耳にした記憶があります。
そりゃ~、若かりし頃の所長代理は、純真無垢だったので、驚きました(笑)
「クルマを売るのって、値引が前提なんだぁ・・・」
そんなふうに感じました。
でも、定価で売っていたこともあるんです。
新型車が出た、ほんの一瞬・・・。
マークⅡだったかなぁ・・・、プリウスだったかなぁ・・・。
記憶に無いくらい、珍しいことですけどね(笑)
あと、1,000万円を超えるクルマを売った時
「1,000万円のクルマを売るのに、10万、20万の値引のお話などしたくないので、定価でお願いします!m(_ _)m」
こんなことを言ったら
「そうだね^^」
って。
良い時代だったなぁ・・・(笑)
自動車の定価
クルマの値段は
固定費+開発費+利益
こんな感じだったと思います。
固定費・・・鉄板、部品等の材料費(これが約50%)
開発費・・・衝突実験等の開発までに掛かったコスト
利益・・・そのもの(笑)
値引 = 利益減
しかも、メーカーの利益ではなく、販社の利益が減るんです。
メーカーは、損しないようになってる^^;
上手い事やるよねぇ~(笑)
レクサスは、(多分)今でも“定価販売”に拘っていると思います。
定価で売っても、様々な『おもてなし』をすることで、付加価値を付けて、お客様に満足していただけるように努力しています(多分www)
恐らく、高級輸入車(フェラーリやマセラティ等)も値引なんてしてないでしょうねぇ・・・。
そう考えると、自動車の値段というのは
- クルマ自体の魅力やブランド力
- クルマ以外の付加価値
によって、決まると言えるのかな。
そうなると、国産ディーラーが値引きしないでうるためには、この2つのポイントを強化する必要があるのかも。
そうでなければ、価格自体を最初から下げて、『ネット販売』に切り替えれば、会社自体は儲かりますね^^;
(実際に、メルセデスは、一部車両をネット販売し始めました)
ヤバい!
営業スタッフが必要なくなる時代が来るのか?
結論
クルマの値段は、その車種の商品価値、ブランド力、エンターテインメント性によって決まる!
(これって、何でもそうだよね^^;)