『従業員の“自腹購入”問題で考えたこと』

Ｍｅｒｒｙ Ｃｈｒｉｓｔｍａｓ!

あなたの枕元には、サンタからのプレゼントが届きましたか？

私の枕元には・・・

無い・・・＿|￣|○

まあ、しょーがないか（笑）

賑やかな街の裏側で

昨日の夜、いつも立ち寄るコンビニの前では、アルバイトと思しき女の子が

「クリスマスケーキいかがですかぁ！」

と、元気な声で叫んでいました。

コンビニだけではありません。

駅前や商店街では、ここぞとばかりにクリスマスケーキを売り込んでいる。

この光景は既に、クリスマスの“風物詩”と言っても良いでしょう。

そんな街の裏側で、こんな事実もあるのです。

news.yahoo.co.jp

そう、彼女たちが必死になってケーキを売るのは、膨大な『ノルマ』が課せられているのです。

（注：全ての店では、無いようです）

実は、こういったことは結構、昔からあったような気がします。

私も経験者です^^;

私の体験談Ｐａｒｔ１

 私は、大学時代の４年間、某ロ〇ヤルホストで、バイトをしていました。

そして、１２月に入ると、店長から

「今年は、いくつ売ってくれるの？」

と、にこやかに話しかけられます。

まだ、世の中にすれていなかった私は

「売れねぇな（怒）、自分で売れや！」

と、にこやかに返事をしていました（笑）

そうは言っても、自分の家の分１つくらいは貢献しましたけど^^;

控え室には、グラフが用意され、全スタッフの名前（社員を含む）が書かれていました。

確か、たくさん売った人には、ご褒美が出ていたような気がしますが、いただいたことが無いので、うろ覚えです。

最初は知りませんでしたが、社員には膨大なノルマが課せられ、捌ききれない分は、自分で購入していたようです。

（冷凍庫の奥の方で、何ヶ月も眠っていたケーキの箱がありました）

パートのおばちゃんは、何か気合い入ってましたね。

「今年は、私がナンバーワンになるから！」

なんて言って、自ら買って、近所に配っていたとかいないとか・・・^^;

私の体験談Ｐａｒｔ２

これは、今回のケースとは違って、私が社会人になってからの出来事。

自動車ディーラーは、クルマを売ったり、整備するだけではありません。

• 損害保険（自動車、火災、がん・・・）
• ＪＡＦ
• 携帯電話

私が社会人になる以前は、家庭用クーラーなども売っていたそうです。

売るからには当然、『目標』という名のノルマが課せられます。

特に、夏と冬の２回、積立傷害保険や“第三分野”と呼ばれるがん保険を売らなければいけない時期がありました。

本来は、お客様に勧めるべき商品なのですが、新人やお客様の少ない若手は

• 自分で加入する
• 親に加入してもらう
• 友達に加入してもらう

を延々と繰り返すのです。

毎月の給料から、保険料だけでいくら引かれていたのか、考えるだけでゾッとします。

それから、携帯電話も。

携帯電話は、毎月の目標が設定されています。

これも、苦しくなると、自分、家族、友人・・・とエンドレス。

「お前、いったい何台携帯持ってるの？」

という営業マンが、何人かいました^^;

これがエスカレートすると、本業の自動車販売も。

「売れないなら、自分で買えば」

さらりと言われます（苦笑）

私は、進んで買ってましたけどね（爆）

あっ、念のため言っておきますが、これは

「平成一桁の過去の話」

です。

今は、改善されて、無くなっています（多分いや、そのはず^^;）

ハラスメントの“温床”になっていないか？

『イベント』や『キャンペーン』の時は、いわゆる“稼ぎ時”です。

それなりに、大きな『目標』を掲げることは、スタッフの士気を高める上で、必要なことだと思います。

ただ、この目標が適正であるかどうかは、ポイントになると思うのです。

目標とは

今の力では届かないが、＋α　のがんばりで手が届く物

こんな解釈で考えます。

その　＋α　が、とんでもなくデカいことって、みなさんの周りでも多くないですか？

会社の見栄や上長の見栄、点数稼ぎのために、出来もしない目標をぶち上げ、その負担を部下に追わせる。

上から下へ、どんどん無理な要求を強いられ、自分や家族、友人まで巻き込んでいく。

ほんの小さな『栄光』のために、間違った努力が続いていく。

そして、間違って達成でもした日にゃ、次回は、それを上回る目標を立てる。

そして・・・と、どんどん負のスパイラルに陥って行くのです。

もちろん、ここでの“がんばり”は、人事考課に直結していく可能性が高いわけですから、社員は、やらないわけにはいかない。

それが、例え法律に触れていたとしても、それを面と向かって抗議出来る人は、そうはいないと思います。

私くらいです（笑）

正しいことを言っても

「あいつは変わり者だ」

とか

「あいつは生意気だ」

とか、そんな言葉で片づけられてしまうのですねぇ^^;

コンプライアンスを掲げるなら

先ずは、こんな足下のことを解決したいですね。

上のようなことが原因で、消費者金融に多額な借金を作ったり、犯罪に手を染めてしまう人が、後を絶たないんですよ。

それを目の当たりにしてきました。

優しい先輩、仲の良かった友人、かわいい後輩、何人もの犠牲者を見てきました。

もう、そういう人を作り出すようなやり方は、終わりにしませんか？

仕事が楽しくて仕方が無い、会社に行くのが待ち遠しい。

綺麗事かもしれないけど、そんな『頂上』を目指しましょう^^