『自動車業界のモラルは、どこへ?』
たまには、"クルマ屋さん"らしい記事を書きます。
記事は、こちら。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00000109-mai-bus_all
毎日新聞より
日産自動車のプレスリリースがコレ。
日産自動車HPより
自動車は、工場でラインオフされる段階で、『完成検査』という最終検査を行う。
この検査を行うのが、『検査員』という認定された資格を持つ人間が行うのだが、『補助検査員』という"無資格者"が最終検査を行っていたのだ。
これは、正式な最終検査を行わず出荷された車、という扱いになり、再検査もしくは、出荷後の車は、リコールに該当する可能性がある。
現在、在庫している車6万台は、出荷停止に。
出荷されている車は、100万台とも言われ、これがリコールになると、大変なことになるだろう。
過去に
・三菱のリコール隠し
・ホンダ『フィット』の度重なるリコール
・タカダの欠陥エアバック問題
・三菱の燃費改ざん問題
全てにおいて、みなさんの記憶に残っているだろう。
これらのリコールは全て、自動車メーカー(タカダは、部品メーカー)が"やらかしたこと"で、全て尻拭いは、"現場"のメカニックや営業スタッフが行うのだ。
営業スタッフは、顧客に『お詫び行脚』を余儀なくされ、本来の販売活動等に、大きな支障を来す。
メカニックは、早期のリコール完了を指示され、残業や休日出勤を強いられることもある。
それより何より、一番の迷惑を被るのは『ユーザー』だ。
「自分の愛車に、不具合がある」
と、心配な気持ちを抱えながら、愛車に乗らなくてはいけない。
そして、整備の時間を割かなければならないのだ。
自分の車が、リコール対象外でも、工場が混み合って、車検や整備に、余計な時間が掛かることもある。
みんなが大変な思いをするのだ。
最近、リコールが増えている要因
・コストダウンのために、色んな車種で、共通の部品を使っている。
(これは、特にトヨタが多い)
・開発期間、納期の短縮により、製品の検査が疎かになっている(らしい)。
(これは、ホンダのフィットが該当する)
・コストダウンにより、製品自体の品質が落ちている。
こんなところだろうか。
正直、数万点の部品から形成されている自動車で、マイナートラブル的なリコールは、致し方ない部分もあるかもしれない。
しかし…。
最近のリコール問題は、『自動車業界の体質』を指摘されても仕方がないだろう。
余りにも"レベル"が低すぎる。
人の命を乗せ、使い方を誤れば、『凶器』にだってなり得る自動車を、あまりにも『ぞんざい』に扱ってやしないか?
声高に、『コンプライアンス』を謳いながら、実際には、『隠蔽体質』だったり『杜撰な管理』であったり…。
本当は、「昔から、こんな感じ」だったのだろう。
どこか"いい加減"で、どこか"アバウト"で、どこか"殿様商売的"なのだ。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
なのか
「これ位は平気、これ位はバレない」
という部分が、見え隠れする。
昔のディーラーや、修理工場だって、そんなもんだった。
私が、墓場まで持って行かなければいけないことだって、正直に言えば『ある』のだ。
しかし、現場は今や、『お客様第一』を実践し、ユーザーに寄り添い、ユーザーの利益を一番に考えている(筈だ、多分…)。
少なくとも、私が関わって来た企業は、そうだった。
旧態依然なのは、自動車メーカーなのだ。
どんなにカッコイイこと言っても、新陳代謝は、行われていなかったのだ。
新しいクルマを創るのは結構なことだが、『商売』の原点に、メーカーは、立ち返って欲しい。
それで無くても、自動車業界は、分岐点にいるのだ。
メーカーが、末端の私たちの『仕事の邪魔』をしないで欲しい。
ユーザーの幸せを、常に考えて欲しい。
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