『人を育てる難しさ』
掛布さんがゲストで出てた
「非常に、その~」と、あの甲高い声で、優しく話す“掛布前阪神二軍監督”
ゲストに出ていたのは、そう!あの番組。
『伊集院光とらじおと』
今週は、『秋のスペシャルウィーク』なので、特別ゲストが目白押し。
掛布さんが、今日のゲストというのは、事前にチェックしていました。
伊集院光さんは、大の野球好きでも知られ、面白いトークになると思っていましたが、期待を裏切らないモノでした。
なぜ、掛布さんに注目していたか
掛布さんの“選手育成法”について触れた記事が、コチラ。 ↓
掛布さんは、2年の任期で、何人もの若手選手を成長させ、今シーズン、セ・リーグ2位の基板作りに貢献しました。
掛布さんは、若手育成の手腕が高く、「ビジネスシーンにも参考に出来る」と言われています。
どんな手法で、育成してきたのか
「若い選手というのは面白いですね。試合で結果が出ると、本当にいい表情でベンチに帰ってくるんです。そうすると"もっと前に進んでみよう"という目に変わるんですね。まあ最初は皆、僕のことを警戒していたと思うんですよ。"すごくハードルの高い人なんだろうな"、と……」
現役時代、ミスター・タイガースと呼ばれた掛布監督。選手からすれば"雲の上の人"でしょう。それを知ってか掛布監督は「僕から選手たちのところまで下りていかないとダメですね」と語り、「決してアドバイスを押しつけない」指導をモットーにしていました。
「僕が"こうした方がいい"と言っても、選手が納得しなかったら、無理矢理やったところで結果は出ません。だからアドバイスをしても、選手から"じゃあ、こうしてみます"と言うまでは、僕はやらせないようにしているんです。スイング力をつけるために素振りも大切だと言いますが、それでも押しつけません。"5分でも10分でも時間を作れよ。でもやるもやらないも自由だけど"、とね」
二宮清純さんのインタビューに、掛布さんは、こう答えています。
あくまでも“気付き”を与え、自分で考え、行動させることを念頭においていました。
掛布さんは、今日のインタビューで、こうも答えていました。
上からものを言っても、ダメなんですねぇ~。選手と同じ所まで降りていって、同じ目線で、一緒に考えることが大事なんですよ。
でもね、それは、今だから言えることであって、ユニフォームを脱いで直ぐだったら、こうは行かなかったでしょうねぇ~(笑)
掛布さんは、ドラフト下位で指名され、もの凄い努力で、レギュラーの座を掴みました。
普通なら、自分と同じように『死にものぐるい』で、練習をさせても不思議ではありません。
では、なぜ、掛布さんが、こういう指導が出来るようになったのでしょう?
掛布さんを育てた『3人のコーチ』
掛布さんが現役時代、お世話になったコーチが、3人いらっしゃるそうです。
オールドファンが聞いたら、この人たちの凄さが、直ぐに分かるでしょう。
私は、この人たちの現役時代を知りませんが、名前はよく知っています。
この3人のコーチは、現役時代に、かなりの活躍をされた方です。
この3人のコーチに共通したのものも“自分で考えさせて、行動させる”ということだったそうです。
その中で、遠井さんとのエピソードが書かれています。
遠井さんがこう言ったんです。"カケ、お前は3割バッターだぞ。そのお前にオレが何を言える?オレはお前の手伝いをしてあげることしかできんぞ"と。つまり、遠井さんは僕を信じてくれてたんです。その時、"何も言わない勇気を持てる遠井さんこそ、もしかしたら一番強いコーチなのかな"と思いましたね
相手を信じて、何も言わない。
簡単ではないですよ。
コーチだって、選手が結果を出さなければ、職を失います。
普通なら、躍起になって、指導してもおかしくないのに・・・。
掛布さんは、指導者にも、恵まれたんですね。
中西太さん
山内一弘さん
遠井吾郎さん
厳しい練習をさせるのは一緒
プロ野球の世界で、レギュラーになれるのは、『ほんの一握り』の選手だけです。
厳しい練習を『やらせる』のは、スパルタでも自主性でも一緒です。
それは、ただ単に、『アプローチの方法』が違うだけです。
指導方法は、相手を見て考える。
2軍選手の育成は、『少年野球』の指導と変わりません。
そうですね、厳しい練習は、一緒ですよね。
そうでなければ、厳しい世界で生き抜くことは、出来ないでしょうね。
もう一度、若手を育てたい
掛布さんは、
「プロ野球に恩返しをしたいから、どこの球団でもオファーがあれば、ユニフォームを着ます」
と、仰っています。
「人を育てる難しさ、楽しさが、2軍監督を経験して分かりました」
こういう方には是非、どこかで後進の指導に当たって欲しいです。
そして、私もまた、若手育成がしたくなりました。
今までの“失敗”という財産を持っているので。
自動車業界に、恩返し出来るかな(笑)